儚く美しい白い花のこと・・・

深い森林の中をやさしく風が通りぬける…
そんな風の通り道を追っていると、その林床に緑と純白の織り成す絨毯が敷かれているのを見つけました。
ずっと奥深くまで続いているその明暗の差は、射し込む光によって更にその鮮烈さを増す。
ここは奥上高地の徳沢付近の、ニリンソウの群生地です。
一つの茎に花柄を2本伸ばして、かわいらしい白い花が2輪並ぶ姿は、通りぬける風にやさしく揺れて、
儚げな、それでいて互いのやさしさを感じさせます。
花言葉の『友情』や『ずっと離れない』は、そんなところから生まれたのですね。

お客様は上高地へは行かれたことがございますか?
生まれたての柔らかい緑色から少しずつ…夏の色彩に変わる過程の上高地の新緑は、
ニリンソウの絨毯の色彩とは違う魅力があるのです。
ホテルからは車でおよそ70分。
そして徳沢は、そこから新緑と残雪の頂の美しさをひとつひとつ心に刻みながら、ゆっくり歩いて1時間半程の所にあるのです。