2017年1月

氷がつくりだす美しい景観のこと・・・

国道19号線を南下して奈良井宿を過ぎ、そして木曽福島宿を少しこえた交差点を
御嶽山の懐に入っていくのです。
そこを源とする沢山の支流の内のひとつに、
真冬の厳しい寒さによって岩肌から伝った清水が凍りつき、
氷のカーテンを織り上げたかのような『白川氷柱群』があります。
限りなく美しい空気と湧き出る水が、氷点下10度を下回るそんな環境の中で
青色をまとった美しい彫刻となり織り成す壮大な情景は、
みつめていると涙があふれそうなほどの美しさなのです。
時折…一塊の雪や水滴が水面に落ちて発する音の響きは
金管楽器を優しくなぞった様な、そんな音色を奏でます。
周りには何もない…大自然がひろがるだけのそんな所にあるこの彫刻を
ただただ、無心でながめているのも良いものなのです。

無心…と書きましたが、おむすびと熱いお茶を持って行くのがおすすめです。

何もない…と書きましたが実は…‥小坂温泉『けやきの湯』があり
不定休ですが、日帰りで温泉につかることもできるのです。

そしてもうひとつ。ここに至る途中にブッポウソウの繁殖地があるのです。
瑠璃色の翼とオレンジのクチバシが鮮やかな美しい鳥で、
『森の宝石』と呼ばれるこの鳥の鳴き声は、
平安時代から千年以上もの間謎のままにされてきたそうなのです。
そんな鳥に会いに、また夏の時期に必ず来ようと思わずにはいられませんでした。

ここはホテルから、木曽方面に向かっておよそ2時間程の所にあるのです。

穂高の町…

穂高駅から始まるメインストリートを進み
右手に穂高神社の大きな鳥居が見え始める頃
店先のベンチに置かれたかわいい小物が目に留まります。
ガラス越しにのぞく店内には、ひき込まれるほどのクラフトたちがいっぱい!

『なんか見たことあるなぁ…』
さて…このクラフトショップ
どこかでみたことはないでしょうか‥‥
山女日記…
湊 かなえさんの小説であり、昨年末のテレビでも放送されていましたね。
自分の生き方に疑問や悩みを抱えた女性たちが、
登山を通じて答えを探しながら前向きに生きてゆく…
山岳ガイドとして、山を愛する主人公に工藤夕貴さんが
体当たりで演じておられたのが印象的でした。
その、主人公が自身で作った帽子の販売を委託するお店
『クラフトショップ白馬』  ドラマのロケ地だったのです。
ぜひのぞいて見て下さいね。

http://www.azumino.to/index.html

そして、大きな石で造られた鳥居の下…すぐそばに、
目的のお蕎麦屋さんがあるのです。
『蕎麦 とりい 』

玄関先にかかる暖簾とその横の丸窓が、なにかしら懐かしい気持ちにさせられて
ふらりと入ってみたくなるような、そんな佇まいなのです。
初めて入ったあの日は、温かい『きつねそば』
『蕎麦やのに、なんできつねやねん?』と大阪で育った私も
以前は頭の中がこんがらがった時期がありましたが、
最近はほぼ信州人になったんやなぁとしみじみ思うのです。
【大阪で「きつね」といえば油揚げのうどんだけを指し、
「たぬき」といえば油揚げののったそばになるのです。】

出てきたおそばは、9割のそば粉を小麦粉でつないだコシのある細い麺…
ひと口含んで嬉しい気持ちになりました。
今度は是非…ざるそばを食べに来たいなぁと思わせる美味しさなのです。

写真は後日いただいたざるそばと、
そば粉と米粉を一緒にこねて炙った団子です。
またひとつ…お客様に紹介できるお店ができました。

だるまさんに願いを込めて…

今年もだるまさんを求めて、
江戸時代からの伝統行事である小布施の安一に行ってきました。
毎年1月の14・15日に行われ、老舗の前では「安市楽座」が開かれて、
特産物の振る舞いも行われます。
昨年いただいたお汁粉の色はやさしい黄色…
小布施の特産品である栗からつくられており、
その味は、いっぺんでとりこになってしまう程なのです。
天照大御神を祀ってある皇大神社の境内に、
今日の目的のだるまさんたちが並べられており、
行者さんによる「火渡りの神事」が行われる場所までを歩きながら
連れて帰るだるまさんを探すのです。
ことしは…‥

前日からの雪の為に、小布施に到着するのが遅くなり、
栗のお汁粉のかわりに、甘酒をいただくことになりました。
お汁粉は人気者なのですね。
午後3時…『ドン…ドドン』という花火の様な音が鳴り響き
行者さんによる「火渡りの神事」が始まったようです。
甘酒を持ったまま固まる私…
何事も、時間に余裕を持ってあたることの大切さを
だるまさんに教えていただいた瞬間です。

だるまさんは、願いを込めながら向かって右側に目を入れるのです。
そしてその願いが叶うと、もう一つの目に墨をいれる。
昨年は…ひとつ先に叶った願い事。小さく丸い瞳を描いたのですが、
どうみても、びっくりした顔のだるまさんになってしまったのです。
神棚にだるまさんを鎮座させる場所には、
ことしのだるまさんが少しだけ大きくて納まりません。
神棚の右側にだるまさん専用の飾棚をつくることが、
今年の自宅での最初の仕事になりました。
これで毎年少しずつ大きくなっていくだるまさんにも
安心してもらえるなぁ…などと思う新春のいちにちになりました。

次にだるまさんに会えるのは、2月11日…大町市で「あめ市」が開催されます。
古来生活必需品であった塩を売った「塩の市」が転じて
今に至ると言われている伝統的なイベントです。

 

旅人のこころの中は…

安曇野の玄関口である松本駅のホームに立っている。
この駅を起点にして、上高地線、北信に誘う路線とともに
大糸線が始まるのです。
大正時代に民間の信濃鉄道が開業した路線をその後延長して
国有化した歴史があるためか、安曇野を貫く路線では
北信に向かう路線と比べて、駅の数が多いのです。
初めて安曇野に向った日は…
ちょうど季節もこんな厳寒の、雪の積もった日だったのです。
穂高の駅を過ぎた頃、美しい景色に引き込まれ降りようとドアの前に立ったのですが、
なんとそのドアが開かずに、そのまま『ガタガタン…』と連結器の軋む音を響かせながら、
ゆっくりと駅を離れていくのです。
降りようとして立ったその姿が滑稽で、
周りの乗客の視線に恥ずかしい気持ちを隠しながら、
いつまでも遠くにそびえる真っ白な山をみつめていたことも、
今となっては良い思い出です。
降車客は、ドア横の『開』のボタンを押して降りてゆく。
ひとつだけ、勉強になった瞬間でした。

お車でお越しになる方が多くなりましたね。
そんな私もここ数年は車での旅が多くなりました。
ホームに張り付く列車の名前のプレートをみつめながら
『昔は看板がぶら下がっていたんやなぁ』等と感慨にふけっておりました。
名古屋の駅で、都会の空気を沢山の乗客とともに列車の中に詰め込んで…
そして息も凍るほどの、透明な大気の中の松本に降り立った時の感動は、
『まぁつもとぉ~まつもとです…』と流れる女性のアナウンスと共に
いつまでも忘れる事のできない、私の宝物でもあるのです。

お客様の地元にある、最寄の駅はどこですか…
色んな思い出と共にずっと心の片すみにのこる駅…
いつまでも大切にして下さいね。

いつまでも…伝統を守りたいと思うこと…

DSC_0168昨年末から商店街などで見かけた凧…
私が子供のころは同級生たちと、
近所の田んぼや校庭までよく飛ばしに行ったものでした。
用紙に願い事や絵を描く…
そして竹ひごと糸のバランスをみながら慎重に組み立てるのだ…
出来あがった凧に〇〇号みたいに名前を付けて大切にするのですが、
凧同士が空で絡まったり、糸が切れて飛んで行ってしまったりした事も、
今となっては、本当に良い思い出です。
いつからか『ゲイラカイト』という外国製の物が
凧にかわって空にはためく時代も今は昔…。

もう何年も前から、凧が大空を泳いでいるのをみかけることが
無くなりましたね。
もしかすると…子供たちもその凧という物が何なのか…
知らない事が当たり前のようになるのかもしれませんね。
そんな消えつつある古き良き伝統のものが、
いつまでも残っていてほしいと思うのです。

先日付近の小学校の校庭へ凧を飛ばしに行ってきました。
地面にそっと置いた凧の周りを嬉しそうに嗅ぎまわるあんず(犬)を置いて
風上に向かって全速力!!
昔のように走れない…あぁ…これも、これも時の流れなのですね。

ここ安曇野では、まだまだ凧が飛ばせる空間がたくさんあるのです。繊月1月と金星2

そして、大晦日に浮かんでいた繊月です。
その2日後には、金星と月のきれいに並んだふたつの輝きに
心をうばわれながら、畦道を歩いていたりするのです。

穂高ビューホテルの敷地からは、こんな大気の冷えた夜…美しい星空も見えるのです。

謹賀新年  今年もよろしくお願いいたします。

燕6謹賀新年

昨年は格別 の御厚情を賜り、厚く御礼を申し上げます。
本年もスタッフ一同、皆様にご満足頂けるよう、
精一杯、心を込めてつとめてまいりますので、
何卒昨年同様のご愛顧を賜わりますようお願い申し上げます。

また、皆様のご健勝を心よりお祈り致します。
本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。

さて、お客様はお正月をどのようにすごされるのでしょうか?
私が子供のころ…もう40年も昔になりますが…
当時は元旦を挟んで7日間ほど、いろんなお店がお休みをされるような時代でしたね。
歳末になると、両親兄妹とみんなで大きな箱の中に食材を買い込んで家路に急ぐ、
その『ぽっ』と心が温まるひと時を懐かしく思い出します。
そして、部屋の片隅に積まれる色んな食材の箱をみて、嬉しかったこともよい思い出です。

今日は元旦。大切なご家族様、あるいは愛する人と
大切な思い出を沢山つくっていってくださいね。

DSC_0163
DSC_01591月1日と2日は恒例の餅つきが行われます。
美味しそうに頬張る子供たちをみていると
しあわせな気持ちになりました。