2017年5月

儚く美しい白い花のこと・・・

深い森林の中をやさしく風が通りぬける…
そんな風の通り道を追っていると、その林床に緑と純白の織り成す絨毯が敷かれているのを見つけました。
ずっと奥深くまで続いているその明暗の差は、射し込む光によって更にその鮮烈さを増す。
ここは奥上高地の徳沢付近の、ニリンソウの群生地です。
一つの茎に花柄を2本伸ばして、かわいらしい白い花が2輪並ぶ姿は、通りぬける風にやさしく揺れて、
儚げな、それでいて互いのやさしさを感じさせます。
花言葉の『友情』や『ずっと離れない』は、そんなところから生まれたのですね。

お客様は上高地へは行かれたことがございますか?
生まれたての柔らかい緑色から少しずつ…夏の色彩に変わる過程の上高地の新緑は、
ニリンソウの絨毯の色彩とは違う魅力があるのです。
ホテルからは車でおよそ70分。
そして徳沢は、そこから新緑と残雪の頂の美しさをひとつひとつ心に刻みながら、ゆっくり歩いて1時間半程の所にあるのです。

美しい花言葉のこと・・・

白樺や小梨の林の淡い緑の中に、点々と桜の花が咲いています。
遅い春を迎えた乗鞍高原は、周りを取り囲む山々の色彩も
ふんわりと浮かび上がるような、そんな錯覚さえおぼえるのです。
高原の入り口にあたる一ノ瀬園地から、ゆるやかに遊歩道がのびており
20分程歩くと『女小屋(めごや)の森』に行きつくのです。

ここは一ノ瀬園地の奥にあり、雪融けと共に水芭蕉が咲き乱れ、
それを囲むように樹木が茂り、木漏れ日がその花と葉を透過する様は、
夢を見ているような美しさでした。
周回する木道を何度もなんども廻りながら、
『かえりたくないなぁ…』などと思ったりしていたのです。
そしてその一角には『ニリンソウ』が咲いているのも知りました。
『こんなに美しい場所が、ここにはたくさんあるんやなぁ…』

そしてあとひと月もすると、鮮やかなレンゲツツジが高原を彩ります。
またくるからね…
そんなことを思いながら、ずっと後ろにそびえる乗鞍岳に
心の中でつぶやいていたりするのです。
水芭蕉の花言葉は『美しい思い出』・・・琴線に触れる花言葉ですね。
ほんとうに美しい思い出ができました。

ここはホテルからお車で70分程の所にあるのです。